印刷の基本的な4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)は、透過性があり、紙の地色が刷り上がりに影響します。オフセットインキの銀色には不透明性があるため、色のついた紙にもシルバーとして印刷できます。印刷時にインキをたくさん盛れば盛るほど、不透明性が増していき、シルバーらしさが強く出てきます。その不透明である特徴を利用し、黒い上質紙に、銀色を下地として印刷した後、CMYK4色をのせたら、どのような発色になるのかをトライアルしてみました。
「銀河」は、下地として銀を刷ったのは星の輝いている部分とファスナーの部分。それ以外は銀色は敷かず、黒の紙に直接、CMYK4色を印刷しているため、紙に沈んでシアンは紫っぽく、マゼンタは茶色っぽくなるなど、本来のインキ色とは少し異なる発色がみられます。
「水鏡」は、水たまりの部分に銀を印刷しています。
なるべく周りの黒い部分との差が出るよう、2回、刷っています。その上から、水たまりに反射する空の色をのせていきました。
黒い紙に直接カラーを刷った銀河の色合いと、銀の後からカラーを刷った水鏡の色合いの差をお楽しみください。
サイズ:約W148mm×H210mm(A5サイズ)